エレーナ・クシュネローバはモスクワの音楽家の家庭に生まれ、4歳の時より母親の指導のもとにピアノを始める。モスクワ音楽院に1位で入学。同音楽院ではアンドレイ・ガブリロフやニコライ・ペトロフなどを育てたタチアナ・ケストナーに師事。9歳で最初のオーケストラ共演を行った。最高位で同音楽院を卒業後、モスクワ・チャイコフスキー音楽院へ進み、1982年首席で卒業。その後は国家演奏家として、モスクワ、旧レニングラードを初めとするロシア全土で演奏。作曲家アレクサンダー・ロクシン(1920-1987)より曲を贈られるなど親交を深めた。
1992年ドイツに移住。南西ドイツ放送協会(SWR)との共同制作によるプロコフィエフの作品を集めたCD(Ars Musiciレーベルより発売。AM1215-2)は98年度のGerman Music Critics
Awardを受賞するとともに、SCALAミュージック・マガジンにより、歴代のピアノ録音トップ50に選ばれた。また、同レーベルよりスクリャービンのCD(AM1259-2)を2000年にリリースし絶賛された後、2001年春には、バッハのCDをORFEOよりリリース(C547011A)。現在はBaden-Badenに在住、世界各地でのリサイタルやオーケストラとの共演、録音活動など国際的なピアニストとして幅広く活躍している。2002年5月には、ドレスデン・フェスティバルにおいて、彼女のために作曲されたSiegfried Matthusのピアノ協奏曲を世界初演した。
これからの予定としては、ブラームズ、ストラビンスキー、プロコフィエフの新譜をリリース、フランスのリール市及びドイツのフスーム市での音楽祭に出演。
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